去年の世界大会メインジャッジを務めたカイト氏が、タイ国内大会からのオファーも受け先日、審査に直行!!
厳正な審査のはずだが、ダンサーと審査員のあいだで大トラブル勃発!!いったい何が!
日本とはまた違ったダンスの風土において彼が見たものとは!
~カイトレポート~
SKILLのジャッジを担当しました!
今回やってまた色々と見えてきました。
まずジュニア4チーム、バーシティー16チーム、アダルト14チーム、メガクルー7チームという参加状況でした。
それでも面白かったです。
ショーマンシップや間の使い方ポジショニングなどがうまかったですね。
あとバトルに関してはどれもかなりレベルも高く面白かったです!!
ジャッジ内で色々話をしてとても参考になりました。
冒頭のトラブルに関しては、実は参加チームの中でめちゃくちゃヒップホップが上手く、いわゆる『グルーヴ』があり外形的なシンクロは他より劣っていたものの最もヒップホップをレペゼンしているクルーがいた。
しかし彼らの入賞はなかった。
ヒップホップチャンピオンシップという名において【ヒップホップ】ではなくチームのシンクロの方が評価に反映され過ぎているのではないかと、そのチームと審査員が議論になってしまったのだ。
勿論、世界審査員のイアンとカイトは審査のプロフェッショナルであり全くの同意見・・・
確かに素晴らしいチームでグルーヴの点では評価に繋がっていたのだが、諸々の基準で総合点が入賞に至らなかったというのは正当な審査結果。
ただ、この問題を受けタイの審査員も緊急ミーティングを召集。
『本質的なヒップホップとは何か。』
リズムの、そして体の根幹のグルーブが揃っていたではないか!
実際にダンスのグルーヴもなしに形だけ(体のラインだけ)揃えてくるような、競技性に偏っているチームもチャンピオンシップでは多く見られてきた。
ヒップホップのレペゼンがあるか
↕
チームパフォーマンス(振り付け系)か
これらは互いに相反しているように思えるが、本来ダンスとは前者のスキルがあることが絶対であり、コンテストであるがゆえの後者である。
つまり、両方をバランスよく持ち合わせることが攻略の鍵であり、日本人にはそれが可能であるとカイト氏は言う。
欧米勢は生まれながらのノリがあり、シンクロをさらに引き立てるパワーもある。
だが今の日本は若干ショーの要素が強くダンスの本質的な部分が弱い傾向にあるため、今回の日本大会はそこに着眼し強化できる審査員が集まったのである。
日本大会終了後も選抜となった代表チームにはそれを鍛えたうえで世界に出ていただきたいとのことであった。
来年以降はパフォーマンスに特化した審査員も新たに加わる可能性があり、今後の日本代表チームはこうした審査員の指導も受けつつトータル的に弱点を埋め、欧米勢と渡り合えるダンサーに育っていくことが課題である。
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